5つある国宝の城の一つである「犬山城」は、日本最古と言われる天守のたたずまいから、大人気のスポットになっています。ぜひ、この城の素晴らしさをご堪能ください。
犬山城(いぬやまじょう)は
木曽川南岸の地域「犬山」、現在の愛知県犬山市にある日本の城で、天守だけが現存しており江戸時代までに建造された「現存天守12城」の一つです。
城跡は国の史跡に指定されており、国宝5城(他は姫路城、松本城、彦根城、松江城)の一つになっています。日本100名城(No.43)に選ばれています。
犬山城の主な沿革
犬山城の前身となっているのは、岩倉織田氏の砦を信長の叔父である織田信康が改修して築いた城です。
その後、池田恒興や織田勝長が入城し豊臣政権の時に石川貞清(光吉)が改修して現在のような形となりました。また、小牧・長久手の戦いや関ヶ原の戦いにおける西軍の重要拠点にもなっています。
江戸時代には尾張藩の平岩親吉(元付家老)が入城し、その後、成瀬正成に替わり、その後成瀬氏9代が明治まで城主を務めていました。
現存する天守が建てられた年代については、いろいろな説(天文期説、慶長期説など)がありますが、現在のような姿となったのは成瀬正成が改修した1617年(元和3年)頃であると言われています。
2004年(平成16年)3月末日までは、日本唯一の個人所有の城でしたが、同年に設立された犬山城白帝文庫(現在は公益財団法人)に移管されています。
2006年(平成18年)には「日本100名城(43番)」に選定されました。
犬山城の縄張
二の丸と呼ばれている曲輪(くるわ)は、大手道をはさんで東に三つの独立した曲輪、西に一つの独立した曲輪が並んでいます。その四つの曲輪の中で①杉の丸②桐の丸③樅の丸④松の丸という順位が付けられていました。
犬山城の天守は、外観が3重、内部は4階、地下に踊場を含む2階がついています。天守の南面と西面に平屋の付櫓が付属する複合式になっています。
入母屋(いりもや)2重2階の建物の上に望楼部(3間×4間)を載せた望楼型天守です。窓は突上窓(つきあげまど)と火灯窓(かとうまど)、両開き窓等、地階1、2階出入口を含めて、総延面積は698.775㎡に達しています。
望楼型天守とは、初期の天守によく見られた形です。一階もしくは二階建ての入母屋(いりもや)造りの建物の上に物見の建物(望楼)を載せた天守のことです。
天守台石垣は野面積(のづらづみ)という積み方で、高さは5mで、天守の高さは19mあります。
野面積(のづらづみ)とは自然石を加工しないで割ったまま積む石垣の積み方を言います。
成瀬家7代当主、正壽がオランダ商館長と親しかったことで天守の最上階に絨毯(じゅうたん)を敷いたと伝えられ、昭和の修理で再現されました。
2017年(平成29年)には、鯱が胴体から尾にかけて大きく破損しているのが見つかりました。原因は、天守の北側にある避雷針が曲がっていたことから落雷によるものだとみられています。鯱は瓦製で作り直され2018年2月天守に設置されています。
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犬山城の所在地
〒484-0082 愛知県犬山市犬山北古券65−2
犬山城へのアクセス
名古屋からは名鉄犬山線
名古屋駅→徒歩→名鉄名古屋駅→名鉄名古屋・犬山線→犬山駅→徒歩→犬山城
時間:約1時間10分
栄からは名古屋市営名城線・名古屋市営上飯田線・名鉄小牧線
栄駅→名古屋市営名城線→平安通駅→名古屋市営上飯田線・名鉄小牧線→犬山駅→徒歩→犬山城
時間:約1時間10分
金山からは名鉄名古屋・犬山線
金山駅→名鉄名古屋・犬山線→犬山駅→徒歩→犬山城
時間:約1時間10分
伏見からは名古屋市営鶴舞線・名鉄名古屋・犬山線
伏見駅→名古屋市営鶴舞線→上小田井駅→名鉄名古屋・犬山線→犬山遊園駅→徒歩→犬山城
時間:約1時間10分
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