世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つ、首里城です。首里城は沖縄の歴史と文化を象徴する城(グスク)であり、その歴史は琉球王国の歴史そのものです。
小高い丘の上に立地した首里城は曲線を描く城壁(グスクの特徴)で取り囲まれ、その中に多くの施設が建てられていますが、多くの広場を持ち、また信仰上の聖地も存在しています。
これらの特徴は、首里城に限られたものではなく、グスクと呼ばれる沖縄の城に共通するものです。
日本で11番目の世界遺産
2000年12月に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が、日本では11番目の世界遺産として文化遺産に登録されました。首里城跡は、その一つです。
首里城は、琉球王朝の王城
首里城は、琉球王朝の王城ですが、沖縄県内では最大規模の城であったと言われています。
戦前は沖縄神社社殿としての正殿などが旧国宝に指定されていました。
しかし、1945年(昭和20年)の沖縄戦と戦後の琉球大学建設によって完全に破壊され、わずかに城壁や建物の基礎などの一部が残っている状態でした。
その後、琉球大学の移転に伴い、本格的な復元が行われ、1992年(平成4年)に正殿などが旧来の遺構を埋め戻す形で復元されました。
遺構とは古い建物の一部が残されたもの
遺構とは古い建物の一部が残されたもののことです。正殿遺構には往時の基壇の石積みを見ることができます。
火災後、焼け落ちた正殿の部材や灰等を撤去し、遺構を保護するために土で埋め戻し、屋根をつけて公開しています。
基壇とは、建物を支える土台
基壇とは、建物を支える土台のことです。これらの基壇遺構は、ほかの瓦等の埋蔵物や歴史的な情報と合わせて、首里城が少なくとも7回にわたり正殿建物が建て替えられたと伝えられています。
私が初めて首里城に訪れたのは、2019年2月でした。あいにくの雨でしたが、琉球王国の象徴である首里城をこの目で見ることができ、とても感動しました。
まさか、その年(2019年)の10月31日に首里城の正殿、北殿、南殿が全焼するなんて思ってもいませんでした。
今考えると、火災が起こる前に、首里城を見れたことは、とても幸いだったなと思います。沖縄の伝統的な遺産が早く復元されることを切望します。
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首里城の所在地
〒903-0812 沖縄県那覇市首里当蔵町3丁目1−1
首里城へのアクセス
(1)市内線1番・17番、市外線346番に乗車し、「首里城公園入口」バス停にて下車、徒歩約5分で守礼 門に到着。
(2)首里城下町線7・8番に乗車し、「首里城前」バス停にて下車。徒歩1分で守礼門に到着。
(3)市内線9・13番、市外線25・97・125番に乗車し、「山川」バス停にて下車。徒歩15分で守礼門に到着。
(4)那覇空港駅からモノレールで27分。首里駅にて下車。首里駅から徒歩で15分。
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